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【獣医師が解説】愛犬が喜ぶおもちゃの選び方と遊び方を解説

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皆さんの愛犬は、おもちゃで遊ぶのは好きですか? ペットショップに行くと、たくさんのおもちゃがあります。今はまだ興味を示さない子でも、まだ相性の良いおもちゃが発見できていないだけかもしれません。

犬にとって、何もすることがない状態はストレスになってしまいます。お散歩以外では運動が解消しにくい子もいます。これらを解消するためにはおもちゃはとても効果的です。

今回はおもちゃの必要性や遊び方について解説していきます。

犬におもちゃは必要?

おもちゃは犬の心の健康のために必要といえます。最低限の食事や環境があれば、生きていくことができますが、退屈な時間を過ごすことで、ストレスが溜まりやすい状態になってしまいます。

おもちゃを使用することによるメリットを見ていきましょう。

ストレス発散

おもちゃを使用することで、ストレス発散につながります。もちろん飼い主さんと一緒に遊ぶのも良いですし、1人で遊ぶこともできます。思う存分、噛んだり振り回したりすることで本能が刺激されます。

運動不足の解消

おもちゃがあれば家の中でも運動不足を解消できます。お外ではボールやフリスビーなどのおもちゃを使えば、思いっきり運動することができます。

1人遊び

基本的にかまって欲しい愛犬は多いかと思いますが、なかなか時間が取れないこともありますよね。

おもちゃがあれば1人で遊ぶことができます。特におやつを入れた知育玩具を使用すると、長時間夢中で遊んでくれる傾向があります。

認知症の防止

認知症の予防には、脳への刺激を増やすことが効果的と考えられています。そのため知育玩具などを用いることで犬本来の知的好奇心を満たし、脳への刺激になると考えられます。

飼い主さんとのコミュニケーション

おもちゃを使うことで、積極的に飼い主さんとのコミュニケーションをとることができます。時にはルールを決めて遊ぶことで、信頼関係の構築やしつけの一環にもなります。

愛犬はどんな遊び方が好きなのかな?と研究することも、より深く愛犬のことを知る機会になります。

犬のおもちゃの種類

犬用のおもちゃは色々な種類があります。代表的なものを見ていきましょう。

噛むタイプのおもちゃ

犬は噛んだり振り回したりする遊びが好きです。そのため、噛むタイプのおもちゃは、たくさん噛むことによってストレス解消につながります。

色々な形状のものがありますが、愛犬の口のサイズに合ったものを使用しましょう。なお、犬は噛む力は強いですが、歯は意外に脆いです。あまり硬すぎる物を噛ませてしまうと歯が欠けてしまうので注意してくださいね。

投げるタイプのおもちゃ

ボールやフリスビーなどが挙げられます。ボールの中には、噛むと音が鳴るものや歯磨き効果があるものなどがあります。

飼い主さんと一緒に投げて遊ぶことができるのはもちろん、1人でも転がして捕まえて齧ってなど、たくさん遊ぶことができます。野外で遊ぶ場合はフリスビーや遠くまで投げられるボールが楽しいですね。

知育玩具

知育玩具は頭を使うおもちゃです。おもちゃの中にドッグフードやおやつを入れて、転がしながら頭を使っておやつをゲットします。頭を使って玩具を動かす必要があるので、夢中になって遊んでくれます。

引っ張るタイプのおもちゃ

ロープなどの引っ張るタイプのおもちゃです。飼い主さんと引っ張り合うことで遊ぶことができます。

引っ張り合いをして愛犬が毎回勝ってしまうと、愛犬が飼い主さんの言うことを聞かなくなってしまう事があります。飼い主さんが主導権を持ちながら行うと、しつけにもなります

ロープは汚れやすいので洗えるものを選びましょう。洗っても汚れが取れない場合は定期的に交換してくださいね。

デンタルタイプのおもちゃ

おもちゃの中には、噛むことでデンタルケアができるものがあります。歯磨きの代わりとまではいきませんが、遊びの一環で使用できるのは良いですよね。こちらも硬すぎるものは逆効果なので、注意してください。

使ったあとは、おもちゃに歯垢が付きやすいので必ず綺麗な状態で使用してくださいね。

本格的な歯磨きグッズはこちらの記事で紹介しています。あわせてご覧ください。

愛犬に合うおもちゃの選び方

タイプ別におもちゃの種類を見てきましたが、続いて選び方を解説していきます。

素材

基本的におもちゃは噛んだり口に入れたりするため、素材にはこだわりましょう。具体的には、硬すぎないもの、壊れにくい物を選んでください。

硬すぎると歯が欠けてしまう恐れがあります。また破損しやすい物の場合、破損部分を飲み込んでしまう可能性があり危険です。

大きさ

犬の体格に合った玩具を選ぶようにしましょう。小さい犬に大きなおもちゃを与えても負担がかかります。

一方で大きい犬に小さいおもちゃを与えると、飲み込んでしまうかもしれません。悲しい事故を防ぐために、おもちゃのサイズはきちんと見て選びましょう。

安全なもの

様々な装飾が施されているものは、場合によっては危険です。遊んでいるうちにパーツが取れるようなものは、あまりおすすめできません。取れてしまったパーツを飲み込んでしまう可能性があります。

清潔に保てるもの

噛んだり遊んだりしているうちに、おもちゃは汚れてしまいます。おもちゃは雑菌が増えやすいため、洗えるタイプもしくは定期的に交換するようにしましょう。

愛犬におもちゃで遊ばせるときの注意点

おもちゃを使用する際に、いくつか注意点があります。

壊れていないかチェックする

おもちゃを使用していると、ロープがほどけたり壊れてきたりします。そのまま放っておくと、おもちゃの破片を飲み込む可能性があります。異物を食べてしまうと、場合によっては命に関わります。

定期的におもちゃが壊れていないかチェックするようにしてください。

清潔に保つ

ロープやデンタルケアができるおもちゃは、よだれや歯垢がつくため汚れてしまいます。汚れたままのおもちゃを放置すると菌が繁殖してしまいます。使った後はよく洗うようにして、定期的に取り換えるようにしてください。

おもちゃを使って毎日をハッピーに!

犬によってもストレスの発散方法はそれぞれ異なります。飼い主さんにかまってもらったり、お散歩に行ったりすることも、もちろん嬉しい幸せな時間です。そこにアクセントとして、おもちゃを使ってみるのはいかがでしょうか。

愛犬がどういった遊びが好きなのか研究しながら、おもちゃ開拓をしていきましょう。愛犬にとって日常生活がより楽しい時間になると良いですね。

この記事を書いた人

千葉 恵
獣医師

日本獣医生命科学大学卒業
卒業後、千葉県の動物病院にて小動物臨床に従事

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